骨組織は、(1)主にカルシウムとリンから成る骨ミネラル(ヒドロキシアパタイト)、(2)骨芽細胞・破骨細胞などの骨細胞から成る細胞成分、(3)コラーゲンなどの蛋白質が形成するミネラルが沈着する基質、の3成分から成り立っている。十分量の骨ミネラルのおかげで骨の強度を保つことができ、スピードのある運動ができる。さらに骨には「カルシウムの貯蔵庫」としての大切な役割がある。カルシウムイオンは筋収縮、神経興奮の伝達、血液凝固に深く関与している大切な物質である。体内のカルシウムの99%が骨に、0.9%が細胞内に、0.1%が血液中に存在しており、このバランスを常に保つよう制御機構が働いている。もしも、摂取量が不足し、血中カルシウムイオン濃度が低下したときには、骨からカルシウムイオンが補充されるようにコントロールされている。従って、血中カルシウムイオン濃度が低い状態が続くと骨カルシウム量が減少し、骨はもろくなってしまう。さらに困ったことには、骨から血中に吸収されたカルシウムは細胞内、軟組織にも沈着する。この沈着は血管をもろくして、高血圧、糖尿病などの原因になる。カルシウムパラドックスと呼ばれる現象だ。

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