世界保健機関(WHO)の2012GLOBOCANプロジクトのデータベース(http://globocan.iarc.fr/)によると、2012年に全世界での乳癌の罹患者数は167万6600人、死亡者数は52万1800人であった。女性の癌では、ともにトップとなる。罹患率の国際比較では、東アジアよりも欧米、特に米国白人が高く、米国の日本人移民は日本国内在住者よりも高い傾向にある。国内では、国立がん研究センターがん対策情報センターが毎年、情報を更新している。最新の「がんの統計’16」によると、2015年に癌で死亡した人は37万346人(男性:21万9508人、女性:15万838人)、前年から2243人増加した。このうち、乳癌によって死亡した人は、1万3584人となり、2014年から343人増加した。乳癌は大腸癌、肺癌、胃癌、膵臓癌に次いで5番目にある。国内の死亡者数は全世界とは異なり低い傾向である。2016年の推定死亡者数は1万4000人で、女性の癌では前年と同様に大腸癌、肺癌、胃癌、膵臓癌に次いで5位。罹患者数は9万人で21%を占め1位の予想がなされている。なお、男性乳癌の症例数は乳癌症例全体の1%未満とされている。従来、男性乳癌は女性乳癌より悪性度が高いものが多いために予後不良と考えられてきた。しかし現在は、生存率が女性乳癌に比べて低いのは、男性乳癌の好発年齢がやや高いことや進行癌で発見される割合が女性乳癌より高いことに起因すると考えられており、予後に大きな差はないとされている。

【訂正】当初、「男性の乳癌は、年間の死亡数で女性の乳癌の100分の1以下のまれな癌であるが、女性の乳癌に比べて悪性度が高いことが知られている」と記載していましたが、現在は予後に差が無いと考えられるようになっていることから、記載内容を訂正しました(本文は訂正済みです)。

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