【日経バイオテクONLINE】

Mmの憂鬱、再生医療の本命ステミラックで生じるRapid Recoveryの謎

(2019.08.29 13:20)1pt
宮田満

 ノーベル賞受賞者である京都大学本庶佑特別教授の発議で、日経BPが「21世紀先端医療コンソーシアム」を2019年6月から立ち上げました。産学官の垣根を越えて先端医療を我が国で開発、そして国民が恩恵を享受するための環境や条件を明らかにし、産学官でそれを実現することを真剣に討議しております。最先端の研究者と企業関係者を座長に6つの部会で積極的に議論を展開しております。興味のある企業はこのメールの最後にあるお問い合わせから、ご連絡願います。さて、今回のメールも今週月曜日のコンソーシアムのセミナーから。札幌医科大学の本望修教授の右腕である同付属病院神経再生医療科の佐々木祐典講師から、今年発売された自家間葉系幹細胞「ステミラック」(ニプロ製造販売)についてかなり突っ込んだお話を伺いました。そして聴衆が最もびっくりしたのは、ステミラック1億細胞を脊損患者に点滴静注した翌日に、運動機能や感覚機能が一部回復するRapid Recovery(RR)でした。どうやら脊損患者の損傷部位の神経が神経に分化する幹細胞や神経前駆細胞の投与によって修復され、脊椎が繋がって治療されるというだけのイメージは間違っていたようです。前回、お話したCYBERDINEのロボットスーツHALを使った神経難病の治療でも実はRRが観測されていました。RRこそ、神経疾患の新しい治療法開発の鍵となるかも知れないのです。

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