我が国のエーザイが1997年に世界で初めての認知症治療薬(脳代謝賦活剤ではない)「アリセプト」(ドネペジル)を発売しましたが、その後、類似の薬効(コリンエステラーゼ阻害剤)とNMDA受容体拮抗剤「メマリー」(メマンチン塩酸塩)が03年に商品化した以外、認知症の治療薬の上市は途絶えています。21世紀に入り、アルツハイマー病患者の脳に蓄積しているβアミロイド(Aβ)を標的とした新薬候補が開発され、認知症の症状が出たアルツハイマー病患者に投薬され、確かにAβの蓄積は減少することが分かったものの、症状の改善にはつながらず、次々と抗Aβ抗体やAβワクチン、そしてAβを生成する酵素BACE1阻害剤の治験が頓挫しているのが現状です。まだ一部の抗Aβ抗体やBACE1阻害剤の治験は残っておりますが、今までの治験経験から、認知症の症状が出ているアルツハイマー病患者に治療薬をやっても、神経が破壊されているので症状の改善は期待できないというコンセンサスが形成されており、治験の対象は、どんどん初期のアルツハイマー病患者、あるいはプレクリニカルという無症状のアルツハイマー病発症のリスクのある人々に移ってきています。

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