【日経バイオテクONLINE Vol.2843】

国もバイオ戦略策定へ、化成品や燃料生産の技術に注目

(2018.01.17 08:00)
高橋厚妃

 おはようございます。日経バイオテクの高橋厚妃です。いま、毎年恒例の「バイオ企業番付」の企画記事のために、対象企業のリストアップ作業などを行っているところです。

 日頃は創薬や再生医療の技術や企業を取材する機会が多いのですが、企業リストを眺めてみると、それ以外にも、編集部が歴史的に取材対象としてきたバイオ企業はこんなにも多いのだなと改めて気付かされます。

 バイオ業界では、2017年頃から、国内で「バイオエコノミー」という言葉が聞かれるようになりました。昨年開催されたBioJapan2017でも、バイオエコノミーをテーマとしたセミナーなどが開催されたため、記憶に新しい読者もいらっしゃるのではないでしょうか。日経バイオテクONLINEでも、日本バイオ産業人会議(JABEX)の方に、バイオエコノミーをテーマに寄稿してもらっています。
バイオエコノミー──日本が選択すべき道──
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/092500021/

 バイオエコノミーとは、生物を利用して化学原料や医薬品、食品、輸送燃料などを産生する技術などバイオテクノロジーがもたらす経済活動のことで、欧州では、各国の政府がバイオエコノミー戦略を選定し、国を挙げて注力している状況です。
日本でも、安倍政権の成長戦略「未来投資戦略2017」で、バイオ産業の新たな市場形成を目指す戦略を2017年度中に策定する方向で議論が進められています。

 アカデミアの中では、バイオエコノミーに資する可能性がある、新規の技術が多数生まれています。例えば理化学研究所は、2017年11月、大腸菌を菌体触媒とすることで、汎用化成品原料であるマレイン酸をグルコースから合成することに成功しました。マレイン酸の生産は、これまで化学合成に依存している状況であるため、実用化が進めば、化石資源に依存しない低炭素社会に貢献すると考えられています。

 そこで2018年は、医薬品に限らず、化学原料や燃料、食品添加物などを細胞で産生する技術や研究開発に注力していきたいと考えています。今までは自分自身があまりお伺いできていなかった、化学メーカーやバイオベンチャー、アカデミアの研究者の方にも取材したいと思っていますので、こんな研究開発を立ち上げた、成果が出てきた、などありましたら、お気軽にご連絡頂ければと思います。

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