【日経バイオテクONLINE Vol.2799】

様々な核酸の話題が続いた11月1週目

(2017.11.08 08:00)
高橋厚妃

 みなさん、おはようございます。日経バイオテクの高橋厚妃です。最近本誌には、偶然でしたが、「核酸」についての話題が多くのぼりました。

 2017年11月1日、田辺三菱製薬が、核酸医薬を開発するステリック再生医科学研究所(東京・港、米山博之社長)を買収することを発表しました。

田辺三菱がステリック買収で初の核酸医薬、炎症性腸疾患で米国展開へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/11/02/03429/

ステリック、潰瘍性大腸炎を対象とした核酸医薬のフェーズIIa終了
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/021500017/041700041/

また、11月3日には、弊誌が主催した核酸医薬セミナーがあり、大変好評でした。
本誌主催の核酸医薬セミナー、「幾つかの課題に研究費の重点配分を」
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/11/03/03438/

 そして今週の月曜日10月6日に公開された、本誌の「若手研究者の肖像」では、核酸を対象にX線結晶構造解析を行う上智大学理工学部物質生命理工学科の近藤次郎准教授を紹介させていただきました。
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082300009/110100017/

 この記事は私が担当したのですが、近藤准教授への取材で驚いたことの1つは、DNAは、二重らせん以外にも四重らせんや八重らせん構造をヒトの体内で取り得るということでした。DNAのグアニン(G)塩基が、シトシン(C)塩基と結合するだけではなく、G塩基同士で水素結合するために起きる現象のようです。例えば、細胞寿命に関わるテロメアの配列は、G塩基が多く含まれており、水素結合でG塩基同士が結合して、四重らせん構造をとる可能性があることが昔から知られています。調べてみると、テロメアが四重らせん構造を取ることを利用し、癌細胞のテロメアを切断したり破壊しようとする研究などが日本で行われているようです。今後、他にもこういったDNAやRNAの構造についての発見があり、機能の解明や創薬のきっかけにつながるかもしれないと感じました。今後も核酸から目が離せません。

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