新春展望2018

脳を再生する再生細胞薬、上市に向けて

(2018.01.02 08:00)
森敬太=サンバイオ代表取締役社長

 あけましておめでとうございます。私共サンバイオは日々、脳を再生する再生細胞薬の製品化に向けた研究、開発に取り組んでおります。“脳って再生するの?”、“脳の細胞って死滅する一方なのでは!?“といった質問をよく受けますが、これは約100年前にノーベル賞学者であるカハール先生が「成体哺乳類の中枢神経系は損傷を受けると二度と再生しない」と結論して以来、脳は再生しないというドグマが存在してきたのが背景です。しかし、慶應義塾大学医学部教授であり当社創業科学者でもある岡野栄之先生が、20世紀の終盤にヒト脳において増殖する神経幹細胞を発見して以来、脳の再生医療の可能性の扉は開かれました。当社は2001年の設立以降、一貫して脳の再生を実現しようと取り組みを続けております。

 昨年は、当社の再生細胞薬を用いた治験を日米で進展させることができました。日本各地では、外傷性脳損傷の患者様に対して脳の再生を目的とした治験を精力的に進めました。また、米国で実施している脳梗塞の治験では、予定していた全患者数の組入れを完了し、いまは経過観察期間に入っています。当社の取り組みは NHK や BS-TBS といった主要メディアにも度々取り上げていただいたほか、海外においてはカリフォルニア州再生医療機構より大規模な補助金を獲得し当社の開発に対して高い評価をいただくなど、大変充実した1年となりました。

 今年は、現在進行中の治験を完遂し、そして間近に迫っている市販後の体制構築に向け着実に歩みを進めることで、1日でも早く患者のみなさまに再生細胞薬をお届けしたいと考えております。“不可能を可能にするべく”社員一同一丸となって取り組んでまいりますので、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

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