新春展望2018

新たなパラダイムを求めて 

(2018.01.02 08:00)
成田 宏紀=DCIパートナーズ代表取締役社長

 2017年は、細胞医薬、遺伝子治療、腸内細菌叢といった創薬においてパラダイムシフトを起こしている分野の企業に投資をする事ができ、非常にエキサイティングな年であった。

 春には、日本抗体医薬というバイオベンチャーを当社主導で立ち上げ、従業員ゼロという完全なバーチャル組織での事業運営という新しい試みを行った。専門家集団でチームを構成でき、順調に抗体の開発を進める事ができた。

 さらに、日本の放医研からタウを標的とした認知症を診断するPETトレーサーを導入した台湾企業におけるシリーズBの資金調達を、リード投資家として韓国、中国、台湾の投資家と一緒に実行した。

 このように、従来のベンチャーキャピタルの枠を超えて、より起業家に近い位置での活動が増え、また日本だけでなく特にアジア地域のネットワークが飛躍的に広がり、ビジネスのインフラが充実した年になった。

さて2018年であるが、前述のように当社で蓄積したビジネスインフラをプラットフォーム化し、投資モデルをより進化させていきたい。アカデミアに限らず企業にも優れたシーズがあり、それらを当社のプラットフォームに載せる事で、一つでも多く実用化、企業の輩出を行なっていきたい。

 また細胞療法を代表とする技術トレンドの変化と共に、バイオベンチャーのビジネスモデルも、製薬企業への依存から、共同もしくは単独での商業化を目指す時代になってくると思われ、その変化に合わせた投資モデルの構築も必要と考える。
 
 考える事が尽きないが、同時に目の前に広がる可能性を想像するとワクワクが止まらない。

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