さて皆さん、今週の火曜日のSingle Cell Biology(SCB)セミナーは、大勢お越しいただき、大変ありがとうございました。これだけ先端的な技術のセミナーが満員御礼となるとは、日経バイオテクはつくづく感度の高い読者を持っております。某がんセンターの総長もお忍びで参加していただき、恐縮しております。このセミナーの詳細は記事の下記の本文で紹介いたしますが、本当にコペルニクス的転換をバイオテクノロジーにもたらす可能性を感じました。私たちの身体を構成する60兆個の細胞はそれぞれ個性的な多様性を持ち、ダイナミックに変動しています。従来の生命科学が、多数の細胞をすりつぶし、その平均値で見ていた生物像をSBCはがらっと変えるのです。「細胞の多様性を記述するのが目的ではない、細胞の多様生を組織化(Organize)するのが、私の望みだ」。メインスピーカーであった米Stanford大学Microbiology and ImmunologyのGarry Nolan教授の言葉です。SCBの進むべき道を指し示しています。細胞の状態の多様性に困惑するのでなく、その多様性を生むメカニズムを明らかにして、操作可能とする。がん撲滅、次世代免疫療法、そして再生医療の基盤に間違いなくSCBはなる。しかし、現在のSCBにもアキレス腱があり、その克服こそが大きな飛躍を生むことも分かってきました。

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