【日経バイオテクONLINE Vol.2610】

Wmの憂鬱、iPS細胞ストック一部供給停止の真実

(2017.01.31 08:00)1pt
宮田満

【訂正2017年1月31日】本文中で、ヘリオスと大日本住友製薬が開発中の他家網膜色素上皮細胞の開発が1.5年遅れると表現しましたが、同グループは今回出荷停止となった臍帯血由来iPS細胞YZWJ‒iPS株を使用しておらず、開発に対する遅れは生じないことを確認いたしました。この表現を訂正して削除いたします。

 心配していたことが起こりました。京都大学iPS細胞研究所(CiRA)が樹立、頒布していたヒトiPS細胞ストック(臍帯血由来)の供給を今月停止したのです。末梢血由来のiPS細胞ストックは供給していますが、富士フイルムの子会社である米CDI社の特許が成立しており、この細胞をライセンス無しに企業が商品化することは難しい状況です。このメールでもGMP基準に準拠せずiPS細胞ストックを供給している問題を繰り返し指摘してきました。国はCiRAに丸投げするのではなく、米国のように国が責任を持って、GMP基準で製造したヒトiPS細胞ストックを供給すべきであります。ヒトES細胞研究に宗教的信念から反対するTrump政権が間違いなく再生医療のエンジンとしてiPS細胞を重視する政策を取ることが確実となった今、文部科学省、厚生労働省、日本医療研究開発機構(AMED)、そして首相官邸健康医療推進本部は衆知を集めて、GMP製造によるクリニカルグレードのiPS細胞ストックの供給体制を早急に構築しなくてはなりません。それも今、すぐにです。

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