2015年末のバイオベンチャーの平均時価総額は332億円となった。2014年末も332億円であったこと、年間を通した変動幅も上下それぞれ10数%に留まったことから、2015年はさぞかし穏やかな1年だったように見える。

 実際は新規上場企業を除くバイオベンチャー35社のうち上昇したのは僅か8社だが、それらの平均上昇率は90%に迫り、中には株価が一時的に8倍になる企業も現れた。一方、下落した企業の平均下落率も40%近くあり、半値以下となった企業も3社あった。つまり、少数の高騰組と多数の軟調組が均された結果、インデックス全体は動かなかったように見えただけである。

 時価総額が大きく膨らんだ企業は、いずれも自社パイプラインに関して製薬会社との提携が実現したり、事業構造改革が進捗したりするなど、将来、高収益企業となる変化の芽が感じられる。投資手法として、こうした銘柄の株価が動き出した時に素直に買う順張り法が一般的だが、弊社では逆張り法も推奨する。これは株価イベントを目標にした手法で、多くの銘柄に適応可能だ。

 開発パイプラインの充実度など、一定の基準をクリアした銘柄を選んで平時に買っておき、提携成立や開発ステージアップ、承認と言った株価イベントが出たら売却するのである。長期成長を取り込みたいのであれば、複数の株価イベントの発表を待てば良い。バイオ銘柄の株価は往々にしてニュースフローに対し実体価値以上に反応する。この手法はIPO銘柄にも適用できる。

 2016年もバイオ産業の変化は大きく、個別企業の株価も決して平坦な動きにはならないだろう。投資のチャンス。