新年おめでとうございます。2015年はバイオシミラーが久しぶりに脚光を浴びた年だったかと思います。その流れに乗り、2016年は益々バイオシミラーへの期待感と認知度が盛り上がっていく年になると考えています。

【2015年を振り返って】
 2015年は久しぶりに“バイオシミラー”が注目された年でした。現在、バイオシミラー開発の看板を掲げている当社にとっても大きな転換点となりました。当社は2012年11月に東京証券取引所マザーズに上場し、2013年5月に当社のバイオシミラー製品第一号となるフィルグラスチムバイオシミラーを提携先企業様より上市して頂きました。上市以降、2013、2014年と販売推移を固唾を呑んで見守っておりましたが、2015年は当社の原薬販売額ベースで前年比約3倍超となり、バイオシミラーが医療現場において着実な評価を得た年になりました。当社としては、経営の安定基盤を構築していく目的で先ずはバイオシミラーに注力していますが、本製品がその第一歩となり得ることを示してくれているものと感じています。
 
 偶然の一致かとも思いますが、当社の原薬販売の伸長と共に、以下のような政府側での動きがこれまでに増してありました。これら以外にもバイオシミラーに関するレギュラトリーサイエンスの協議会の活動が活発化するなど、過去に無かった大きな動きが出てきています。
・2015年3月 国会答弁で安倍首相が医療費削減のためにバイオシミラー使用促進の重要性について言及
・2015年3月 バイオシミラーの使用促進を目的とした超党派の議員連盟の設立
・2015年9月 厚生労働省の医薬品産業強化総合戦略の公表:日本発の革新的バイオ医薬品の製造販売を目指すためにバイオシミラーを通しての高度製造プロセス等の基盤整備に言及

 国外に目を移すと、米国でもようやく昨年4月にバイオシミラーのガイドラインが整備され、9月から米国での最初のバイオシミラー製品がサンド社より販売されています。中国でもバイオシミラーに関するガイドラインが公示され、これからガイドラインに沿った開発活動が活発になるものと予想されます。

 これらと連動するかのように、2015年は国内外の企業方々からバイオシミラーの事業化についての協議や相談が多く持ち込まれ、それ以前の数年間の静けさが嘘のようで、バイオシミラーの将来性にあらためて大きな手応えを感じる年になりました。

【2016年の展望】
 さて、2016年ですが、当社としてはバイオシミラーの開発を推し進めることには変わりありません。2020年前後に大型のバイオ医薬品が特許満了を迎えますので、そこに向けて着実に一つ一つのパイプラインを仕上げていきたいと考えています。更に、欧州は以前から門戸が開いていましたが、米国や中国などの大きな市場に対してもバイオシミラー市場が開いてきました。これらの国々に向けても提携活動を積極的に進めていきたいと考えています。
 
 また、今年の薬価改定も含め、社会保障費削減に向けた行政の動きも引き続き注視していきたいと考えています。数量ベースで80%の普及率を目指すジェネリック医薬品による医療費削減効果は早晩限界に達すると予想しています。そうしますと、金額ベースでみればバイオ医薬品の占める割合は一段と高くなり、医療削減のためには、自ずと、バイオ医薬品の医療費をどう削減していくかという流れになるのではないかと推察しています。その時期は2020年を待たずして訪れるだろうと考えており、当社のバイオシミラー開発品目が患者さん自身の医療費負担を軽減するのみならず、社会保障費削減という国の施策に対しても大きく貢献できるものと信じています。
 
 2016年、協業先皆さまと共に、バイオシミラー事業を鋭意促進して参りたいと考えています。