特集

異種移植の研究開発最前線

膵島移植で先頭を走る日本企業、再生医療にも生きる知見を蓄積
(2017.03.27 00:31)1pt
2017年03月27日号
久保田文

 異種移植の研究開発で、世界の先頭を走っているのが日本企業であることをご存じだろうか――。



 2011年11月、大塚ホールディングスのグループ会社である大塚製薬工場は、バイオ人工膵島「DIABECELL」の事業化を進める目的で、ニュージーランドLiving Cell Technologies(LCT)社と折半出資し、合弁会社ニュージーランドDIATRANZ OTSUKA社を設立した。LCT社は、細胞医薬向けのカプセル化技術を有している。DIABECELLは同社の技術を応用し、地域に存在する病原体の感染が全て否定され、隔離施設で飼育された特定病原体フリー(DPF)の新生ブタから分離した膵島をアルギン酸ポリL-オルニチンカプセルに包埋、糖尿病患者に移植する異種移植。ブタの膵島が分泌するインスリンは、ヒトインスリンとアミノ酸が1つ違うだけで、ヒトにおいても機能することが知られている。その膵島を、栄養因子やブドウ糖、インスリンは通し、免疫細胞は通さないカプセルに包埋、移植し、免疫抑制剤を投与せずに膵臓の機能を代替させようというわけである。

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