バイオイメージング最前線(第24回)

「見えないペプチドグリカン」を見る

(2017.10.23 00:35)1pt
2017年10月23日号
佐藤直樹=理学博士・東京大学大学院総合文化研究科教授

 細菌の細胞の表層は、細胞膜に加えてペプチドグリカン層からできている。これはD型のアミノ酸や様々な糖を含む網目状の高分子で、細胞を浸透圧から守っている。ペニシリン、アンピシリンなどベータラクタム系の抗生物質は、ペプチドグリカンの合成の一段階を触媒する酵素を阻害することにより、網目状の架橋をつくらせないため、細菌の増殖を阻止することが知られている。また被子植物の葉には、ペプチドグリカンを感染細菌のシグナルとして検知し、防御応答を始める仕組みもあるといわれている。

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