高速AFMで捉えたゲノム編集の瞬間

 蛋白質の動きを直接観察したい。それも、誰が見てもその動きが理解できるほどクリアな画像を示したい。この思いを胸に、筆者は顕微鏡技術の開発とその応用研究を進めている。特に、鋭い針を頼りに物を見る、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy:AFM)を駆使し、これまでに幾つかの生体分子の動きをAFM動画として発表してきた[文献1-4]。近年、ライフサイエンスにおいて、ゲノム編集技術が脚光を浴び、その応用研究がすさまじい勢いで広がっている。筆者らは自身の持つ高速AFM技術をゲノム編集ツールCRISPR/Cas9へ適用し、Cas9がDNAを切断する瞬間の動きを捉えることに成功した[文献5]。Cas9はどうやってDNAを切断するのか?現代のライフサイエンスにおいて注目度の高い蛋白質の高速AFM動画は、世界中の人々の興味を引くと同時に、金沢大学発の高速AFM技術の認知度も高めた。

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