(画像:123RF)
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 デジタル技術を医療・健康分野に応用する取り組みを、広くデジタルヘルスと呼ぶ。デジタルヘルスの概念に基づいたソフトウエアは、エビデンスや薬事承認が必要な「医療機器プログラム(Software as a Medical Device:SaMD、サムディーと読む)」(プログラム医療機器)と、一般向けの健康増進などを目的とし、エビデンスや薬事承認が不要なnon-SaMD(ノンサムディー)に二分される。医療機器プログラムには診断や治療、予防、緩和などを目的にしたものがある。それらのうち、疾患に対する治療介入を提供するものが、デジタルセラピューティクス(DTx、デジタル治療)と総称される。

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図1 デジタルヘルスの分類
図1 デジタルヘルスの分類
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デジタル技術を医療・健康分野に応用する取り組みをデジタルヘルスという。デジタルヘルスはエビデンスの有無や利用目的に応じて分類される。DTxはプログラム医療機器のうち、疾患に対する治療介入を提供するものが該当する

 DTxはハードウエア上で動作するソフトウエアであり、単独では動作しない。DTxをインストールするハードウエアには、スマートフォンやPC、VR(Virtual Reality)用のヘッドセット型のデバイスなどが用いられる。DTxが誕生した当初は、利用者がスマートフォンやPC上に体重や血圧などの生理学的なデータや症状、抱えている悩みなどを入力すると、それに呼応したテキストや映像が表示されるものが主流だった。しかし近年では、ゲーム形式のプログラムで脳を刺激するものや、VRによる没入感の高い映像体験を通じて患者の認知に介入するものなど、多様なメカニズムのDTxが開発されている。