血糖値を低下させるホルモンであるインスリンの分泌量が少なかったり、うまく機能しなかったりすることで、慢性的に高血糖状態が持続する疾患。インスリンは血糖を筋肉や脂肪細胞に取り込ませる作用を持つ。

 糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病に大別される。1型糖尿病では、主に自己免疫学的な機序によって、膵臓でインスリンを分泌するβ細胞が破壊されることでインスリンが分泌されなくなる。そのため、インスリン依存型とも呼ばれる。2型糖尿病は、主に食生活の乱れや運動不足、ストレスなどで、膵臓のインスリン分泌能が低下したり、インスリンが効きにくくなったり(インスリン抵抗性が上昇)することで起こる。2型の発症には遺伝的要素も大きく関わるとされ、インスリン非依存型と呼ばれる。日本人の糖尿病患者の9割以上が2型に分類される。

 3大合併症として、腎症・網膜症・末梢神経障害が知られている。日本透析医学会の統計調査では、2017年末時点で国内の透析患者の39%が糖尿病に起因する腎不全であることが分かっている。

 これまでに、インスリンの分泌促進、インスリン抵抗性の改善、糖の吸収抑制・排出促進など、様々なアプローチの治療薬が販売されているが、根治療法は存在しない。1型の治療ではインスリンの補充療法が必須となる。2型の治療では、食事療法と運動療法が基本となる。その上で、必要であれば、病態によって適切な治療薬を上乗せする。それでも血糖値をコントロールできない場合は、インスリンの補充も行う。