疾患の有無や状態、薬物への応答性などを評価するために、生体情報を数値化・定量化した指標のこと。米食品医薬品局(FDA)や米国立衛生研究所(NIH)は、「正常な生物学的プロセス、病原性プロセス、または治療的介入に対する薬理学的反応の指標として客観的に測定および評価される特性」と定義している。主に、血圧や心拍数といったバイタルデータや、DNA、mRNA、血中蛋白質などのデータが該当する。

 バイオマーカーは、疾患の診断や予後の予測などに用いられる。例えば、血糖値や血中コレステロール値は生活習慣病の指標として用いられる。また、がん領域では、前立腺がんで高値となりやすいPSAや、膵がんや胆のうがんで高値となりやすいCA19-9といった腫瘍マーカーが、診断の際に参考となる。

 バイオマーカーは医薬品開発にも密接に関わる。例えば、非臨床試験では、薬物の安全性・毒性を評価するのに利用される。また臨床試験では、適切な患者群を特定・層別化するための指標や、真のエンドポイントを代替する指標(サロゲートマーカー)としても利用される。