科学技術計算を主目的とした大規模で高速な計算能力を持つコンピューター。歴史的に、特に科学技術計算の目的で浮動小数点演算の性能で処理能力が高いコンピューターが、スーパーコンピューター(スパコン)に分類されてきた。世界最初のスパコンは、1960年に米海軍研究開発センター向けに製造されたLARCとされる。

 初期のスパコンはベクトル型計算機で汎用性が低かったが、90年代後半からはパソコン(PC)用で安価なプロセッサーを多数搭載して高い計算能力を実現するスカラー型のスパコンが台頭した。スパコンで最初に採用された技術の多くはサーバーやPCの性能向上に寄与した。21世紀に入ってからはPC向けプロセッサーの価格性能比や超並列技術が向上して、スパコンの構成に広く採用されるようになった。

 80年代には日本メーカーが海外にも進出して、日米間でスパコン貿易摩擦が起こった。2010年代には中国が台頭して米国勢と計算処理能力の世界最高を競うようになり、米中貿易戦争の対象にもなった。