核酸(DNAとRNA)の塩基配列情報を読み取る装置(シーケンサー)の次世代型。塩基配列を大量に読み取ることができる。核酸の塩基配列には、生物やウイルスなどの遺伝情報が記録されている。核酸の塩基配列は、遺伝子などをコードする生命体の設計図であり、ゲノムと呼ばれる。

 この塩基配列を読み取る最初の手法は、英国の生化学者Frederick Sanger博士が1970年代に開発した。サンガー法と呼ばれる。Sanger博士はこの業績で80年に2度目のノーベル化学賞を受賞した。その後、測定原理の改善と作業の機械化により読み取りを簡便にした装置が実用化された。

 2005年からこの読み取り能力を飛躍的に高めたシーケンサーが相次ぎ登場し、次世代シーケンサー(Next Generation Sequencer:NGS)と呼ばれるようになった。NGSの解析能力の向上は「半導体の集積率は18カ月で2倍になる」という半導体業界の経験則「ムーアの法則」を上回った。現在では1日当たり2兆を超える塩基数を1台で解読できるNGSが稼働している。ヒトのゲノム塩基配列数(約30億)の数百倍に相当する。