生命体(生物やウイルスなど)の遺伝情報全体(ゲノム)の遺伝情報(塩基配列情報)を人為的に編集する「ゲノム編集」のうち、生命体がもともと持つ塩基配列情報の一部を欠失させるタイプ。“引き算”のゲノム編集だ。1980年代から実用化されている遺伝子組換え技術は有用な遺伝子を別の生命体に入れて機能させるため、遺伝子組換えされた生命体はほとんどの場合「外来遺伝子」を含む。

 これに対し、2000年代から発展したゲノム編集は、ゲノムのうちの特定の塩基配列情報のみをピンポイントで改変できるため、多くの生命体で“欠失型”の作製が容易になった。欠失型ゲノム編集にて作製された生命体は外来遺伝子を含まないため、生物の多様性に悪影響を与えないように遺伝子組換え生物などの環境中での利用を規制する「カルタヘナ法」の対象外となっている。