細胞膜や生体膜の構成成分であるリン脂質から成るカプセル。英国の物理学者であるBanghamは1960年代に、レシチン(ホスファチジルコリン)を水中に懸濁させると小胞体状のリポソームが形成されることを見いだした。

 リポソームの内側には水溶性物質を、膜内には油溶性物質を溶かすことができるので、薬物を体内に運ぶ薬物送達システム(DDS)などに利用できる。東芝は信州大学と共同で、6種類の脂質の組成を変えることで目的とするがん細胞へ選択的に遺伝子を運搬できる技術を開発した。指向性の高い遺伝子運搬技術として、遺伝子治療への応用を目指している。