ヒトや動物、植物のミトコンドリア、植物のクロロフィル(葉緑体)といった重要な細胞内小器官に存在し、生物がエネルギーを生み出す作用に密接に関係している生体内の化合物。ヒトや動物では鉄分と結び付いて血液中のヘモグロビンの原料になり、植物ではマグネシウムと結び付いて葉緑素となって光合成に寄与している。

 5-ALAはアミノ基とカルボキシ基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称であるアミノ酸の仲間だが、蛋白質を構成する20種類のアミノ酸とは異なる。5-ALAが8個連結することにより、ヘムやクロロフィル、ビタミンB12など生体の重要な成分であるポルフィリンになる。ポリフィリンは、炭素原子4個と窒素原子1個が環状になった五員環の化合物ピロールが4つ組み合わさった環状の有機化合物の総称だ。

 5-ALAは医療や農業、食品など各分野で実用化されている。医療分野では光増感剤として光線力学的な治療法や診断法に5-ALA塩酸塩が用いられ、農業分野では肥料や飼料、食品分野では機能性素材として5-ALA硫酸塩が利用されている。工業的には光合成細菌の培養などで生産されている。