多細胞生物の細胞外基質を構成する蛋白質。脊椎動物では真皮や靱帯、腱、骨、軟骨などの結合組織に多く含まれ、30種類近くのコラーゲンが知られ、全蛋白質のおよそ3割を占める。

 最も多いI型コラーゲンなどは線維性の蛋白質。三重らせん構造を取ることが1955年に提案された。WatsonとCrickがDNAの二重らせん構造を発見した53年の2年後だ。骨や真皮に多いI型はα1(I)鎖2本とα2(I)鎖1本、硝子軟骨に多いII型はα1(II)鎖3本、真皮や大動脈に多く含まれ創傷治癒の初期段階で作られるIII型はα1(III)鎖3本で構成される。

 コラーゲンのらせん領域にて330回以上繰り返される3アミノ酸残基中の1つのプロリン残基が水酸化されていると、コラーゲンの三重らせん構造が最も安定になることが知られている。

 コラーゲンは、存在すると細胞が生育・増殖しやすい環境が整えられることから、細胞培養や再生医療の足場素材として用いられている。また、熱を加えて抽出されたコラーゲンはゼラチンと呼ばれる。三重らせん構造がほどけた蛋白質で、食品や工業用途などに利用されている。