全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)は、発熱、全身倦怠感などの全身的な炎症および、関節、皮膚、内臓で多臓器障害が起こる自己免疫疾患のこと。遺伝的素因やウイルス感染、種々の外的要因などが発症に関わると考えられているが、詳細は分かっていない。

 SLE患者のほとんどは、細胞核内の種々の分子に対する抗体(抗核抗体)を保有している。SLEでは、抗核抗体と核内分子から成る免疫複合体が血管に沈着。補体系を活性化して血管や組織を傷害することで、関節炎、皮膚炎、ループス腎炎などを引き起こす。頬に現れる蝶が羽を広げたような形状の赤い発疹(蝶型紅斑)が特徴的で、SLE患者の8割以上で認められる。免疫複合体が発症に関わるため、3型アレルギーに分類される。

 治療では病態に応じて、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)や、中用量から高用量の副腎皮質ステロイド薬の内服、点滴静注によるステロイドパルス療法などが行われる他、免疫抑制薬や抗凝固療法、血漿交換療法などが追加されることもある。また、副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制薬で効果不十分なSLEに対しては、可溶型Bリンパ球刺激因子(Blys)を標的としたモノクローナル抗体の「ベンリスタ」(ベリムマブ(遺伝子組換え))が既存治療に上乗せする形で利用される。