アロステリック効果とは、酵素や受容体といった標的蛋白質の活性部位やリガンド結合部位ではない部位(アロステリックサイト)に、エフェクターと呼ばれる化合物が結合することで、標的蛋白質の活性や機能が調整される現象を指す。エフェクターによって標的蛋白質の立体構造が変化することで起こる。

 G蛋白質共役型受容体(GPCR)などにおいて、アロステリックサイトに結合するエフェクターは、アロステリックモジュレーターと総称され、リガンド結合後に細胞内に伝達されるシグナルの強度を高めるポジティブアロステリックモジュレーターと、シグナルの強度を弱めるネガティブアロステリックモジュレーターに大別される。

 一般に、受容体のリガンド結合部位はオルソステリックサイトとも呼ばれ、受容体のサブタイプが異なっても類似していることが多い。一方で、アロステリックサイトは受容体のサブタイプによって構造が多様であるとされる。そのため、アロステリックモジュレーターとしての医薬品は、受容体の任意のサブタイプに対する選択性を高めやすく、副作用や毒性を回避しやすいというメリットがある。