ドラッグリポジショニングとは、ヒトでの安全性や体内動態が確認されている既承認薬について、新たな薬効を見いだし、別の疾患に対する治療薬として開発する手法を指す。

 既に臨床試験が実施されている医薬品であれば、その過程で安全性が検証されているため、新たな適応に対する有効性を証明すればよい。そのため、ドラッグリポジショニングによる医薬品開発では、探索研究や前臨床試験といった基礎研究を省略・簡略化でき、開発コストを圧縮できるとされる。複数のベンチャーなどがドラッグリポジショニングによる医薬品開発を進めている。

 ドラッグリポジショニングを推進するプログラムとしては、アステラス製薬、田辺三菱製薬、第一三共の3社が共同実施する「JOINUS」が知られている。同プログラムでは、これまでに開発を中断した化合物ライブラリーを外部の研究機関やベンチャーなどに提供。研究機関などの研究で有望な結果が得られた場合、より発展的な共同研究の実施を検討する。