イムノクロマト法は、毛細管現象や抗原抗体反応を利用した迅速検査(診断)の手法の1つ。インフルエンザの診断や妊娠検査薬に応用されている。一部の企業が、新型コロナウイルス(2019-nCoV/SARS-CoV-2)に対して、イムノクロマト法による迅速診断キットの開発に着手した。

 一般に迅速診断キットは、セルロース膜、金コロイドや酵素で標識された抗原に特異的な抗体(標識抗体)、免疫複合体を捕捉するためのキャプチャー抗体、標識抗体に対する抗体などから構成される。膜の端に測定試料を滴下すると、毛細管現象によって、もう一端に向かって広がっていく。測定試料中に抗原が存在すれば、抗原と標識抗体が免疫複合体を形成しながら移動し、膜上に固定されたキャプチャー抗体に捕捉されることで直線状に発色する(テストライン)。その後、抗原と反応しなかった標識抗体が、標識抗体に対する抗体と反応することで直線状に発色すれば(コントロールライン)、検査が正しく実施されたと判断される。