エクソソームとは、生体内の細胞や培養中の細胞が産生、放出する脂質二重膜に囲まれた直径100nm前後の細胞外小胞(Extracellular Vesicles:EVs)。膜上には、CD9、CD63、CD81などのテトラスパニンや接着分子などを発現している。内部には、mRNA、miRNAなどの核酸、骨格蛋白質や各種酵素などの蛋白質、脂質、代謝産物を含んでいる。

 エクソソームは、厳密には、エンドサイトーシスの経路を介して形成されるエンドソーム膜由来の小胞だ。しかし細胞は、エクソソーム以外にも、様々な経路を介して形成されたEVsを産生、放出しており、エクソソームとそれらのEVsを区別するのは困難だ。そのため近年は、エクソソームではなく、EVsという呼称が推奨されている。また、EVsの区分として、直径に基づき、小EV(small EV)、中EV(middle EV)、大EV(large EV)と分ける考え方も提示されている。

 様々な細胞が産生、放出するEVsについては、その機能の解明が進められているだけでなく、善玉のEVsを投与する治療法の開発や悪玉のEVsを阻害する治療法の開発が進んでいる。中でも先行しているのは、抗炎症作用や抗線維化作用を示す間葉系幹細胞(MSC)由来のEVsを多様な疾患の患者に投与する治療法の開発だ。