ファースト・イン・クラス(FIC)は、医薬品のうち、新規性や有用性が高かったり、これまでの治療体系を大きく変えたりするような画期的な医薬品のこと。ピカピカの新薬という言葉が短縮した「ピカ新」の俗称で呼ばれることもある。FICの医薬品は、これまでに無かった化学構造や治療コンセプトであることが多く、一般に開発難易度は高い。

 一方、既存薬の化学構造や薬理作用を参考にして、改良するなどして開発された、既存薬より明確に優れた医薬品は、ベスト・イン・クラス(俗称:ゾロ新)と呼ばれる。

 日本において、FICの医薬品は薬価算定の際に補正加算のうち画期性加算が認められることがある。画期性加算の要件は、(1)臨床上有用な新規の作用機序を有する、(2)類似薬または既存治療と比較して、高い有効性または安全性を有することが客観的に示されている、(3)当該医薬品により、当該医薬品の対象となる疾病または負傷の治療方法の改善が客観的に示されている──の3つ。画期性加算の加算率は70%から120%と他の補正加算より大きく、製薬企業にとってFICの医薬品を開発するインセンティブとなる。

 なお、医薬品が原価計算方式で薬価算定される場合、補正加算は製品総原価の情報開示度に応じて、1.0から0.2の係数を掛けて算出される。