バイオシミラーは、「国内で既に新有効成分含有医薬品として承認されたバイオテクノロジー応用医薬品(先行バイオ医薬品)と同等・同質の品質、安全性、有効性を有する医薬品として、異なる製造販売業者により開発される医薬品」(厚生労働省)と定義される。2019年9月時点で、国内で承認されているバイオシミラーは、11品目、28製品ある。

 例えば、抗体などのバイオ医薬品は、多様な糖鎖に修飾された蛋白質の集合体であり、先発品と全く同じバイオシミラーを製造するのは困難である。そのため、バイオシミラーの開発では、低分子薬の後発品(後発医薬品)の開発と異なり、有効性や安全性が同等・同質であることを証明するために臨床試験を行う必要がある。

 中央社会保険医療協議会はバイオシミラーの薬価について、先行バイオ医薬品の薬価の0.7掛けを基本に算定するため、バイオシミラーの普及により医療費削減効果が期待できる。ただ、国内では、高額療養費制度や特定疾病への医療費助成制度により、多くの場合、患者がバイオシミラーを利用しても負担額が変わらない。そのため、一部の品目では、患者がバイオシミラーを利用するインセンティブが少なく、バイオシミラーへの切り替えが進まない要因となっている。