新しい作用機序の腎性貧血治療薬。プロリン水酸化酵素(PHD)を阻害することにより、低酸素誘導因子(HIF)を安定化し、HIFを介する低酸素応答を誘導。その結果、内在性のエリスロポエチン(EPO)の産生が高まる。

 慢性腎臓病(CKD)の合併症として生じる腎性貧血の治療には、従来、遺伝子組換えEPO製剤が使われてきたが、HIF活性化薬は経口投与可能な低分子化合物であるため、皮下・静脈注射に伴う侵襲を避けられるなどの利点がある。特に透析導入前の保存期CKD患者にもたらす利益は大きい。

 HIF活性化薬は、ロキサデュスタット、ダプロデュスタット、エナロデュスタット、パダデュスタット、モリデュスタットの5剤の開発が進められており、日本ではアステラス製薬と米FibroGen社が共同開発したロキサデュスタット(商品名はエベレンゾ錠)がトップを切って、8月29日の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会で承認を了承された。