遺伝子の表現型に致命的な影響を与えない範囲の遺伝子の個体差のこと。一般的に人口の1%以上の頻度で存在するものを指す。遺伝子多型が生じる原因としては、DNAを構成する塩基が他の塩基に置き換わる置換、塩基が失われる欠失、新たな塩基が入り込む挿入といった変異が知られている。

 遺伝子多型にはいくつか種類があるが、臨床上、有用とされるものに、DNAの塩基配列のうち1つの塩基が変異した、一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism:SNP)がある。

 SNPはヒトのゲノムにおいて、約1000塩基ごとに1つ程度の割合で存在するとされ、特に蛋白質をコードする遺伝子領域であるエキソン内にSNPが存在する場合は、合成される酵素などの蛋白質の性質が変わることがあり、疾患のかかりやすさや薬物への反応性、副作用の出現率などの体質に影響を与える可能性がある。そのため、体質や個体差を検出し、その結果に基づいた個別化医療の実現に向けて、応用が期待されている。