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再生誘導医薬品

(2019.08.26 00:42)
2019年08月26日号

 低分子や中分子などの医薬品の投与により、骨髄などから幹細胞を動員し、損傷した組織を修復するコンセプトの医薬品。東証マザーズに上場したステムリムが、大阪大学の玉井克人教授の研究に基づき、開発を進めている。

 玉井教授は表皮水疱症患者が表皮幹細胞を喪失した後、表皮を再生する事例があることから、血流を介して幹細胞が補充されている可能性に気づき、HGMB1というペプチドが骨髄から外胚葉性間葉系幹細胞を血中に動員することを見いだした。ステムリムはこのHGMB1ペプチドを、表皮水疱症の他、脳梗塞や心筋症を対象に開発を進めている。また、HMGB1ペプチド以外のペプチドなどについても、再生誘導医薬品の候補として開発を進めている。

 iPS細胞や成人性幹細胞などを利用した細胞医薬の開発が進められているが、幹細胞を体外で培養、増殖することに伴い、元の細胞とは性質が変わることが懸念されている。また、癌化のリスクがあることや、他人の細胞を用いる場合には免疫原性の問題も生じる。その点、再生誘導医薬品は体内で患者自身の幹細胞を誘導するので、これらのリスクを避けられる。また、化学合成で製造できるので品質管理も容易で、低コスト化できる余地も大きいと考えられている。

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