ω3は、炭素-炭素間の二重結合を複数持つ高度不飽和脂肪酸の1つ。脂肪酸のメチル末端から3番目の炭素-炭素間の結合(Δ3と表記する)が二重結合(不飽和結合)のものを指す。n-3とも呼ばれる。Δ6に二重結合を持つω6(n-6)とともに、生体内でエイコサノイドと呼ばれる重要な生理活性を持つ化合物に変換される。

 動物では、小胞体に存在するアシルCoAデサチュラーゼ(不飽和化酵素)の働きにより、脂肪酸の不飽和化が起こる。CoAに結合した脂肪酸のΔ4、Δ5、Δ6、Δ9の位置に二重結合が導入される。動物では、脂肪酸のΔ9の位置よりもメチル基側では不飽和化されないため、ω6のリノール酸やω3のαリノレン酸を必須脂肪酸として摂取する必要がある。摂取した必須脂肪酸を基に、炭素数を2個増やす鎖長延長酵素や、各種不飽和化酵素の働きにより、DHAやEPAなどが生体内で作られる。

 植物や微生物は、Δ15不飽和化酵素の働きによりリノール酸の二重結合を1個増やしてαリノレン酸を、Δ12不飽和化酵素の働きによりオレイン酸の二重結合を1個増やしてリノール酸を合成できる。