新医薬品に対する薬価算定方式の1つ。新医薬品の類似薬が薬価基準に収載されている場合は類似薬効比較方式で、類似薬が無ければ原価計算方式で算定される。再生医療等製品などの革新的な医薬品は原価計算方式で算定される場合が多い。

 原価計算方式では、原材料費、労務費、製造経費、一般管理販売費などを積み上げた製品総原価に、営業利益、流通経費、消費税などを加えて算出する。そのうち労務費の単価、一般管理販売費率、営業利益率、流通経費率は、医薬品製造業の過去3年間の平均値に基づいて定められており、従来は営業利益率に関してのみ、既存治療と比較した場合の革新性や有効性・安全性の程度に応じて-50%から+100%の範囲内でメリハリが付けられることになっていた。

 ただ、類似薬効比較方式では、算出された薬価全体に対し、画期性加算や有用性加算、市場性加算などの補正加算が付くのに対して、原価計算方式ではこれらの補正が無いことがイノベーションの評価につながっていないとの声が上がった。そこで、2018年度の薬価制度の抜本改革の際に、積み上げた価格の全体に対して画期性加算や有用性加算、市場性加算などの補正加算を加えて算出することになった。この補正加算は、薬価算定組織に対する製品総原価についての情報開示の程度に応じて1.0から0.2の係数を掛けて算出する。また、類似薬効比較方式の場合も原価計算方式の場合も、外国価格との乖離が大きい場合には外国平均価格調整が行われる。