グリア細胞の一種で中枢神経系の免疫を担当する細胞。脳を構成する細胞は、神経細胞とグリア細胞に大別され、グリア細胞は神経細胞の機能を補助している。グリア細胞の一種であるミクログリアは、突起を多数伸ばして、近傍の神経細胞に異常が無いかチェックし、異常を認めると神経細胞を修復したり除去したりする。

 ミクログリア関連の遺伝子はアルツハイマー病のリスクファクターであることが知られており、製薬業界では近年、ミクログリアを創薬ターゲットとする研究が本格化している。アルツハイマー病では、脳内でのアミロイドβ(Aβ)の蓄積を引き金にした神経変性が起こり、ミクログリアが活性化する。活性化したミクログリアは補体成分の刺激を受けて必要なシナプスを過剰に貪食することが知られており、このことからミクログリアの過剰な働きがアルツハイマー病を進行させるのではないかと示唆されている。

 エーザイが2018年6月にケンブリッジに設立した研究拠点であるG2D2(Eisai Center for Genetics Guided Dementia Discovery)は、ミクログリアを標的とした治療薬候補について2021年度までの臨床試験開始を目指している。