衰退が60年以上続いている日本の養蚕業を、バイオテクノロジーなどの技術革新により再び活性化する取り組み。2015年度の予算要求の頃から、農林水産省が使い始めた同省の造語。産業革命と読みが同じだ。農水省や内閣府などの予算を基に蚕業革命に取り組む農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)では、「Society5.0」の農業・食品版の実現と持続可能な開発目標(SDGs)の一環と位置付ける。医薬品等の高付加価値品を遺伝子組換えカイコで生産することにより、農山漁村地域に新たな産業・雇用を創出することを目標としている。

 起源は中国大陸とされる養蚕は、日本では明治維新前後から盛んになり1900年ごろに中国を追い抜いて世界最大の生糸輸出国になり、養蚕は外貨を最も稼ぐ産業に育った。昭和初期のピーク時には200万戸を超える養蚕農家の養蚕により年4万tの生糸が生産されたが、既に5000分の1に縮小した。養蚕業で生産される蛋白質繊維であるシルクの世界需要は年々拡大しており、養蚕業は成長産業だ。生糸の生産量は年16万tを超えた。