航空機のジェットエンジンに使用する燃料。灯油留分から作られる「ケロシン系」と軽質ナフサ留分なども含まれる「ワイドカット系」がある。自動車などの燃料に比べて厳しい品質基準が定められており、国際認証を得なければ販売できない。民間機向けでは米国試験材料協会(ASTM)の「D7566」(ブレンド燃料は「D1655」)があり、より厳しい条件の軍用機向けでは英国防省の「Def Stan 91-91」などがある。

 ジェット燃料は離陸時の燃料重量を減らす必要があり、単位重量当たりの発熱量(net heat of combustion)は1万170kcal/kg以上と規定されている。また、燃焼後に「すす」の発生を抑えるため、すすの元となる芳香族炭化水素の含有量は体積比で20%から25%以下に制限されている。ジェット燃料は空港などのハイドランドシステム(共同利用貯油施設)を通じて給油されるため、配管の腐食の原因となる不純物(水やごみなど)を少なくする必要もある。