DNAの繰り返し配列であるマイクロサテライト領域の塩基配列が変化する現象を指す。MSIと略されることもある。

 遺伝情報の複製過程でDNAに複製ミスが起きると、通常はミスマッチ修復機構が働き、複製ミスが修正される。ただし、修復機構が減弱したり喪失したりしていると、複製ミスが修復されずに体細胞において様々な遺伝子異常が積み重なり、癌化すると考えられている。特に、DNAの繰り返し配列であるマイクロサテライト領域の塩基配列は、修復機構が働かない場合に変化が起きやすいとされている。

 マイクロサテライト不安定性が高頻度の場合、抗PD1抗体「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)が奏効しやすいことが臨床試験で示された。そこで米食品医薬品局(FDA)はキイトルーダについて、癌種を限らず、マイクロサテライト不安定性高頻度の固形癌を適応症として承認。国内でも、早ければ2018年11月29日、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で適応拡大が了承される可能性がある。

 マイクロサテライト不安定性は、腫瘍の染色か腫瘍部分のDNAを抽出してPCR法で検出する。日本では、ファルコバイオシステムズが、キイトルーダのコンパニオン診断薬として、PCR法で検査する「MSI検査キット(FALCO)」を開発。2018年9月10日、製造販売承認を取得し、販売を開始した。