セリアック病は、小麦や大麦に含まれるグルテンを摂取するとセリアック病関連抗体が生じ、小腸の粘膜に炎症が起きて吸収不良を呈する遺伝性自己免疫疾患。小児では腹部膨満感や悪臭を伴う排便、成人では下痢や低栄養、体重減少などの症状を呈する。罹患率は、欧州では150人に1人、米国では250人に1人とされるが、日本での罹患率は正確には分かっていない。

 セリアック病患者には、HLA遺伝子に変異があることが分かっているが、発症するのは変異保有者の一部のため、腸管粘膜の透過性など、複数の要因が組み合わさって発症に至ると考えられている。

 現状、治療法は無いものの、グルテン除去食であれば症状を呈さないため、食事療法が基本となる。ただ近年は、武田薬品工業が米PvP Biologics社とグルテンの一部を分解する新規酵素Kuma062の開発を進めている他、米Amgen社が米Provention Bio社と、ヒト抗IL15モノクローナル抗体AMG714(PRV-015)の開発を進めるなど、セリアック病に対する治療薬開発が活発化している。