微小残存病変(minimal residual disease:MRD)は、治療中や治療後に寛解となった癌患者に残存しているごく少数の癌細胞を指す。近年になって、正常細胞に混ざったごく少数の癌細胞由来のDNAやRNA、蛋白質などを検出することができるようになり、こうした概念が確立されつつある。

 白血病では、診断、治療効果や寛解・再発の判定、治療後のモニタリングなどに微小残存病変の検出が使われており、微小残存病変は再発の主な原因となる。そのため当初は、白血病をはじめとする血液癌の領域で微小残存病変の概念が確立された。近年は、乳癌などの固形癌でも微小残存病変の検出が行われており、治療や予後予測などの研究が進められている。

 米食品医薬品局(FDA)は、2018年10月、分子標的薬の開発を促進するため、医薬品開発に微小残存病変(MRD)を活用するためのガイダンス案「Hematologic Malignancies:Regulatory Consideration for Use of Minimal Residual Diseases in Development of Drug and Biological Products for Treatment」を発表した。