部分的に架橋され、網目構造を持つ高分子でできた粒子のこと。ナノゲルとは、粒径が100ナノメートル以下で、ゲル構造を持つナノ粒子を指す。

 架橋ナノゲルは、架橋方式によって、2種類に大別できる。まず、共有結合で架橋する化学架橋ナノゲルだ。化学架橋ナノゲルは、エマルジョンを形成させた微小空間で重合反応を起こすことで作製する。もう一方は、水素結合やイオン結合、疎水性相互作用などの非共有結合を利用する物理架橋ナノゲルだ。

 架橋ナノゲルは、架橋の数を変えることでナノ粒子の密度を自由に変更できる。内部に包埋する物質の量を比較的自由に調整できるため、ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)に応用する研究がなされている。また、架橋ナノゲルの高分子の材料を変更することで、温度やpH、光などの外部刺激で架橋ナノゲルを崩壊させられる。そのため、架橋ナノゲル内部に蛋白質や核酸などを包埋し、体内の外部刺激によって架橋ナノゲルが崩壊するようなDDSが開発できる可能性がある。