ヒトの腫瘍細胞を免疫不全マウスに移植したモデルマウスのこと。PDXは、Patient derived tumor xenograftの略である。

 in vivo試験での薬効評価は、in vitro試験で利用された癌細胞株を免疫不全マウスに移植したCell line derived xenograft(CDX)のマウスが利用されてきた。しかしCDXマウスは、必ずしもヒトの臨床病態を反映するものではなく、CDXマウスで効果が見られた開発品でも、その後臨床試験で失敗するケースも少なくない。PDXマウスの腫瘍は、ヒト腫瘍のヘテロジェネイティー(異質性)を保持しているといわれ、治療薬候補のスクリーニングなどへの活用が期待されている。

 PDXマウスを作製する場合、ヒトの腫瘍は、3回継代するまでは、患者由来の腫瘍の遺伝子発現のパターンとほぼ同等であるとの論文報告がある。そのため、PDXマウス作製には、継代数3回までのヒトの腫瘍が利用されることが多い。