Cell and Scaffold、forming Mosaicの略語で、「cell(細胞)」と、Mosaic(モザイク)の「saic」を合わせた富士フイルムによる造語。細胞と足場を混合させ組み合わせた、モザイク状の3次元細胞構造体のこと。

 富士フイルムは、細胞の足場材料「Cellnest(セルネスト)ヒトI型コラーゲン様リコンビナントペプチド」を開発し、販売している。セルネストは、酵母による産生で動物由来成分を含まないため、安全性が高いとされている。また、細胞接着性を持つRGD(アルギニン、グリシン、アスパラギン酸)配列のリピート構造を有しており、動物性コラーゲンと同等の細胞接着性を持つとされる。生体分解吸収性を持ち、生体適合性を保有する細胞外マトリックスだ。セルネストをペタロイド(花弁)状にした微細片と、細胞を混合させて組み合わせた状態をセルザイクと呼んでいる。
 従来、細胞を積層させて大きな立体構造を作製しようとすると、立体構造の中心部まで酸素や栄養素が行き渡らず、細胞死してしまうのが課題だった。セルザイクにすると、足場によってセルザイク内部に空間が形成され、その空間を通じて栄養や酸素の供給、老廃物の排泄が可能になる。そのため、セルザイクにすると中心部まで細胞を生かした状態で大きな立体構造の組織を作製できる可能性があるとしている。