ドーピングの根絶と公正なドーピング防止活動を促進するため、国際的なドーピング検査基準の統一やドーピング違反に対する制裁手続きの統一などを行っている国際的な機関。1999年11月に国際オリンピック委員会(IOC)から独立して設立された。本部はカナダのモントリオールにある。日本名では「世界ドーピング防止機構」とも表記する。

 日本でドーピングが公式に話題になったのは、64年の東京オリンピックの際に開催された世界スポーツ科学会議の席上という。99年のWADA設立と同時に、日本はアジアを代表する常任理事国になり、2001年9月に日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が設立された。

 2016年にブラジルのリオデジャネイロで開催された第31回オリンピック競技大会/第15回パラリンピック競技大会では、要請に応えて、三菱ケミカルホールディングスグループのLSIメディエンス(2014年4月に三菱化学メディエンスから社名を変更)が職員4人を派遣した。LSIメディエンスのアンチドーピングラボラトリーは、85年にアジアで最初にドーピング検査における検体分析機関として公認された。現在でもWADAから認定を受けている分析機関は、同社アンチドーピングラボラトリーが唯一だ。2011年春には施設を拡充し、フロア面積を2.5倍に拡張した。