直径10nmから1000nmの脂質を主成分とする粒子で、核酸医薬などを内側に内包させて薬物送達システム(DDS)として利用されている。脂質ナノ粒子の主な原料は、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド、脂肪酸、ステロイドなどの生体適合性がある脂質と、界面活性剤だ。粒子の内側に、親油性分子を内包できる。また、内側が固体となっているのが特徴だ。

 DDSに利用されるナノ粒子は他にも、ポリマーで合成されるポリマーナノ粒子や、脂質で構成されるリポソームなどが挙げられる。ポリマーナノ粒子は、有機溶媒を用いて製造するため、途中で細胞毒性を取り除く必要があるなど製造過程が煩雑だ。また、リポソームは、親水性物質を内包できるが、内側に包埋できるサイズが小さいことなどが課題と指摘されている。