膜貫通蛋白質で、腫瘍壊死因子(TNF)受容体スーパーファミリーメンバー17や、CD269とも呼ばれる。

 BCMAは、成熟したB細胞の表面に発現しており、B細胞の発生や自己免疫応答に関係する。B細胞から分化したリンパ球系の細胞が生存するのにも不可欠だ。

 TNF受容体関連因子(TRAF)ファミリーに結合し、細胞増殖のシグナルを伝達する。また、TNF受容体スーパーファミリーメンバー13b(BAFFとも呼ばれる)に特異的に結合し、転写因子のNF-κB、分裂促進因子活性化蛋白質キナーゼ(MAPK)8などの活性化を促すことも知られている。

 BCMAは、多発性骨髄腫などの血液癌の患者のB細胞に高発現していることが報告されており、治療標的となることが示唆されている。近年では、キメラ抗原受容体遺伝子導入T細胞(CART)療法への応用が活発化している。CART療法では、CD19を標的としたパイプラインが多数開発されているが、BCMAを標的としたCART療法についても開発が進められている。米bluebird bio社の他、米Kite Pharma社が多発性骨髄腫を対象に、BCMAを標的としたCART療法の研究開発を手掛けている。