子宮頸部前癌はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で引き起こされる。HPVは子宮粘膜に潜伏持続感染を起こし、長い時間をかけて軽度異形成(CIN1)、中等度異形成(CIN2)、高度異形成(CIN3)と進行して子宮頸癌を引き起こす。

 11月に新日本科学が開発を表明し、12月にアンジェスMGが森下仁丹に導出したのは、これらCINの治療に用いるワクチンだ。いずれも細胞性免疫を誘導してCINを消失させることを目指している。

 新日本科学は、同社が開発した経鼻投与技術を用いてオランダISA Therapeutics社が開発したペプチド抗原を投与する。一方、アンジェスMGが森下仁丹に導出したのは、韓国BioLeaders社が創製し、ジェノラックBL(現在は解散)が開発を手掛けていた乳酸菌で、経口投与すると腸の表面を透過して最終的に子宮頸部に免疫を誘導するという経口薬だ。いずれも作用機序として、治療だけでなく予防にも活用できるとしている。