抗原提示細胞(樹状細胞)などがT細胞を活性化する際に必須となる補助的なシグナルを介在する分子のこと。共刺激分子、副刺激因子、副刺激分子とも呼ばれる。

 T細胞を活性化する際は、T細胞上のT細胞受容体が抗原ペプチドと主要組織適合抗原(MHC)複合体を認識し、主要なシグナルが入ることが必要になるが、それに加えて、T細胞上の分子が、抗原提示細胞上の分子と結合することで、補助的なシグナルが入ってT細胞の活性化を増強することが必須である。補助的なシグナルを介在する共刺激因子として、抗原提示細胞上のCD80、CD86などが同定されている。

 近年、共刺激因子は、癌免疫療法の標的としても注目を集めている。米Bristol-Myers Squibb社の「ヤーボイ」(イピリムマブ)は、抑制性の補助シグナル受容体であるCTLA4に対する抗体で、CTLA4のリガンドである抗原提示細胞上のCD80やCD86との結合を阻害して、活性化T細胞の抑制的な制御を解除したり、制御性T細胞の機能を低下させたりする作用機序を有する。現在では、共刺激因子を標的とした複数の新薬候補が開発されている。